鮭の粕漬

連載日本の食生活全集

2022年11月25日

聞き書  兵庫の食事 播磨山地の食より


冬のはじめのころ、新酒をしぼった酒粕が手に入ると塩鮭を漬ける。
塩鮭一、二ひきを一口大に切り、するめ五、六枚は干したままを細く裂く。いり干しでとっただし汁にとうがらしを入れて冷まし、その中に酒粕一貫を入れてやわらかくもどす。この中に鮭とするめを漬けこむ。いろどりに、金時にんじんを短冊切りにして入れる。かめに入れてできるだけ密封し、味噌蔵で保存する。
一か月半くらいたつと食べられる。

 

出典:和田邦平 他編. 日本の食生活全集 28巻『聞き書 兵庫の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.191-191

関連書籍詳細

日本の食生活全集28『聞き書 兵庫の食事』

和田邦平 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540910067
発行日:1992/3
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 384頁

摂津、丹波、但馬、播磨、……瀬戸内から日本海にまでいたる多彩な風土と独自の食文化、さらに国際都市神戸のハイカラ料理、淀川長治氏が語る神戸モダンボーイの食事も紹介。
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