聞き書 香川の食事 西さぬきの食より
■夕ごはん――えんどう飯、しじみ汁、たけのこの木の芽あえ、こんこ
えんどうやだいずがとれるこのころ、米を減らし、豆の入った醤油飯をつくると子どもたちが喜ぶ。たけのこの木の芽あえやしじみ汁で豊かな心になる。
早春の池の堤に生えているほうしことりと、ほうしこのはかまとりは子どもの仕事で、お母はんが夕ごはんにいでて醤油で煮つけてくれる。また、裏ん口や井戸端にふきが生えてくるので、それを切ってきていでて、いりこのだしと醤油で煮つけておく。
写真:春の夕ごはん
えんどう飯、しじみ汁、こんこ、たけのこの木の芽あえ
出典:井上タツ 他編. 日本の食生活全集 37巻『聞き書 香川の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.219-220