野菜の端境期をたけのこ、山菜などの山の幸で――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年04月17日

聞き書 大阪の食事 摂津山間の食より

昼ごはん――麦ごはん、味噌汁、ひすごじゃこの酢まぶし、漬物
田ごしらえのころには、瀬戸内海でとれるひすごじゃこ(いかなごを塩ゆでして干したもの)やひらごじゃこ(まいわしのしらす干し)を池田や茨木から売りに来る。大きな紙袋にどっさりと買い、毎日の膳に出す。ただ酢をかけて食べるだけだが、疲れたからだにはなによりのごちそうである。塩からい塩いわしも、仕事がきつくなる春には結構おいしい。

写真:春の昼ごはん
上:こうこと真菜漬、ひすごじゃこの酢まぶし/下:麦ごはん、味噌汁(大根、油揚げ)

 

出典:上島幸子 他編. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.259-260

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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