聞き書 長野の食事 諏訪盆地の食より
■夕――白米ごはん、味噌汁、わかさぎの煮つけ、漬物
苦労農(農繁期)のときには、身欠きにしんとか、諏訪湖からたくさんとれるわかさぎを煮つけなどにして添える。漬物はかぶの時漬(浅漬)である。
日が長くなり、野良仕事が中心になってくる苦労農の時期は、一日四回食となる。朝五時ころを「朝飯」といって、ごはんを食べ、一〇時ころに「お茶」といって粉もちなどを野良で食べ、午後二時ころは「お昼」といって粉もちを食べ、夜八時ころに「お夕はん」といって米の飯を食べる。
写真:春の夕食
上:わかさぎの煮つけ、かぶの時漬/下:白米ごはん、味噌汁(大根、にんじん)
出典:向山雅重 他編. 日本の食生活全集 20巻『聞き書 長野の食事』. 農山漁村文化協会, 1986, p.145-145