聞き書 青森の食事 南部〈上北〉の食より
田植え後は、毎日の馬の餌にする朝草刈りのほかに、田畑の除草、麦の収穫、大根、かぶの種播き、そば播きなどと続く。主婦は、手に入る野菜を汁や漬物などにして食卓に出し、また保存用の梅漬もつくる。
■昼――あわ飯、塩ます、味噌大根
昼食は、仕事のできない日は朝と同じものだが、田畑に出かけるときは弁当にする。
昼の弁当には、わっぱを使う。飯を五合わっぱとか一升わっぱに詰め、おかずや漬物は小さな菜入れわっぱに入れる。出かけるときは必ず一升びんに水を入れて持つ。
写真:わっぱに詰めた弁当
出典:森山泰太郎 他編. 日本の食生活全集 2巻『聞き書 青森の食事』. 農山漁村文化協会, 1986, p.220-221