豊富な夏野菜でにぎわう食膳――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年05月18日

聞き書 青森の食事 南部〈上北〉の食より

田植え後は、毎日の馬の餌にする朝草刈りのほかに、田畑の除草、麦の収穫、大根、かぶの種播き、そば播きなどと続く。主婦は、手に入る野菜を汁や漬物などにして食卓に出し、また保存用の梅漬もつくる。
昼――あわ飯、塩ます、味噌大根
昼食は、仕事のできない日は朝と同じものだが、田畑に出かけるときは弁当にする。
昼の弁当には、わっぱを使う。飯を五合わっぱとか一升わっぱに詰め、おかずや漬物は小さな菜入れわっぱに入れる。出かけるときは必ず一升びんに水を入れて持つ。

写真:わっぱに詰めた弁当

 

出典:森山泰太郎 他編. 日本の食生活全集 2巻『聞き書 青森の食事』. 農山漁村文化協会, 1986, p.220-221

関連書籍詳細

日本の食生活全集2『聞き書 青森の食事』

森山泰太郎 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540860324
発行日:1986/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

二つの藩の伝統を受けつぐ青森県は、二つの半島、三つの海、三つの山脈を頂く。特色ある六つの地域で海の幸・山の幸の四季おりおりのくらしと料理法をちみつに聞き書き。
田舎の本屋で購入

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