聞き書 宮城の食事 三陸南海岸の食より
■朝――大根飯、いわしの塩焼き、味噌汁、くきな漬
大根または大根の葉はかて切りできざみ、水煮をしてさらしておく。米が七分目ほど炊けたところへ、水気をしぼった大根か葉を入れてかき混ぜ、炊きあげる。かてがさつまいもやにどいもならば、最初から米に混ぜて炊く。
おかずは、大量にとれるいわしの塩焼きや味噌煮、ぬたなどである。味噌汁の実はまつぼなどの海草やねぎを使い、漬物は大根のくきな漬(大根葉の塩漬)や大根の切漬である。
いか釣りの朝などは忙しいので、簡単な食事ですませる。
写真:秋の朝食
くきな漬、いわしの塩焼き、大根飯、まつぼとねぎの味噌汁
出典:竹内利美 他編. 日本の食生活全集 4巻『聞き書 宮城の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.135-136