聞き書 福島の食事 福島南部の食より
彼岸がすぎると、稲刈り、麦播き、こんにゃく起こしと続く、秋の農繁期である。主婦は農作業の合い間に大根を干してたくあんを漬けたり、白菜を漬けたりする。また、初霜のくる前に、いもがらも干さなくてはならない。
■昼――朝食と同じものにかぼちゃの煮つけなど
田畑が遠ければ、弁当持参のこともある。弁当は麦飯に梅漬と油味噌、味噌漬に塩びきでも入れば上等である。稲刈りは九月上旬から一か月くらいかかる。
写真:秋の昼食
上:かぼちゃの煮つけ、白菜漬/下:麦飯、大根の味噌汁
出典:柏村サタ子 他編. 日本の食生活全集7巻『聞き書 福島の食事』. 農山漁村文化協会, 1987, p.188-188