聞き書 沖縄の食事 那覇の食より
■朝――白飯、はんだまと豆腐の味噌汁、たくわん
はんだま(水前寺菜)、しまな(高菜)、ふだんそうなど葉野菜が出回るので、味噌汁の実にしたり、んぶしーに入れたり、すーねー(白あえ)をつくったりと、よく食べる。
味噌汁の実は、はんだまと豆腐で、夫の分には最後に卵を落とす。はんだまは、血の道の薬として、辻(那覇の遊郭)の女たちが好んで食べる野菜である。
弁当のおかずには、内地からくるいわしの干ものを焼き、ゆうべのうちに塩漬にしておいたしまなをちゃんぷるーにする。
写真:冬の弁当
白飯、いわしの干ものの焼き魚、油味噌、しまなのちゃんぷるー
出典: 尚弘子 他編. 日本の食生活全集47巻『聞き書 沖縄の食事』. 農山漁村文化協会, 1988, p.29-30