あかつけだんご

連載日本の食生活全集

2020年06月30日

聞き書 山口の食事 大島の食より

新小麦を精米所で粉にひいてもらい、最初につくるのがあかつけだんごで、半夏のころの泥落としに欠かせない一品である。
小麦粉に水を少しずつ入れて固いてんぷらの衣くらいにする。手に水をつけてすくいとり、熱湯でゆでる。浮き上がったら網杓子ですくって上げ、小豆のこしあん、またはつぶあんをまぶす。形が牛のべろに似ているので、「べろだんご」ともいわれる。

 

出典:中山清次 他. 日本の食生活全集 35巻『聞き書 山口の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.36-36

関連書籍詳細

日本の食生活全集35『聞き書 山口の食事』

中山清次 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890017
発行日:1989/04
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 382頁

日本海、響灘、周防灘の三つの海に囲まれる山口県は、西日本の陸海交通の要衝。維新以来、歴史を動かしてきた地の人々の暮らしの呼吸と食べものを伝える。
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