聞き書 山口の食事 大島の食より
新小麦を精米所で粉にひいてもらい、最初につくるのがあかつけだんごで、半夏のころの泥落としに欠かせない一品である。
小麦粉に水を少しずつ入れて固いてんぷらの衣くらいにする。手に水をつけてすくいとり、熱湯でゆでる。浮き上がったら網杓子ですくって上げ、小豆のこしあん、またはつぶあんをまぶす。形が牛のべろに似ているので、「べろだんご」ともいわれる。
出典:中山清次 他. 日本の食生活全集 35巻『聞き書 山口の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.36-36