いばらもち

連載日本の食生活全集

聞き書 京都の食事 丹波山間の食より

2020年01月05日

聞き書 京都の食事 丹波山間の食より

夏至のころ、ちまきとともにつくる粉もちである。
もち米八割にうるち米を二割ぐらい混ぜて洗い、しばらく水につけてから、ざるに上げて水気を切る。この米を唐臼で搗いて粉にし、粉ふるいにかけて、残りをまた唐臼で搗く。これを何回もくり返し、全部を粉にする。
一方、小豆をやわらかく煮て砂糖を入れ、粒あんをつくっておく。
粉をぬるま湯で耳たぶぐらいの固さにこねる。よく練るほどねばりが出てくる。唐臼で搗く場合もある。適当な大きさにちぎったものにあんを包み、あんもちのように丸い形にする。これに、さるとりいばら(さんきらい)の葉を両側につけて、よく蒸しあげる。

関連書籍詳細

日本の食生活全集『聞き書 京都の食事』


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