聞き書 鹿児島の食事 奄美大島の食より
正月七日、七つになった子どもを祝うために、七種類の具を入れたぞうすいをつくる。これを奄美では「なんかんどうせ」と呼んでいる。
米三合に水一升くらい入れて火にかけ、塩豚を洗って少し大きく切ったものを入れて煮る。そこへ、こんぶを四角に切ったものと、大根、にんじんをせんに切ったものを入れてさらに煮る。ときどきあくをすくいながらことこと煮て、たまな(キャベツ)、ふだんそうを三分幅くらいに切って入れ、おかゆの状態になるまで煮る。味噌を加えて味をつけ、おろしぎわににんにくの葉のこま切りをたっぷり入れる。
出典:岡正 他. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.300-300