七日ぞうすい

連載日本の食生活全集

2021年01月07日

聞き書 鹿児島の食事 奄美大島の食より

正月七日、七つになった子どもを祝うために、七種類の具を入れたぞうすいをつくる。これを奄美では「なんかんどうせ」と呼んでいる。
米三合に水一升くらい入れて火にかけ、塩豚を洗って少し大きく切ったものを入れて煮る。そこへ、こんぶを四角に切ったものと、大根、にんじんをせんに切ったものを入れてさらに煮る。ときどきあくをすくいながらことこと煮て、たまな(キャベツ)、ふだんそうを三分幅くらいに切って入れ、おかゆの状態になるまで煮る。味噌を加えて味をつけ、おろしぎわににんにくの葉のこま切りをたっぷり入れる。

 

出典:岡正 他. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.300-300

関連書籍詳細

日本の食生活全集46『聞き書 鹿児島の食事』

岡正 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890055
発行日:1989/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

鹿児島は南方食文化の北端。いも・鶏・糸瓜・豚の調理に南方の食習慣が息づく。海上の味=ヤポネシア構想の主舞台の陽光あふれる南国の味。
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