春の息吹に立ちかえった野草を楽しむ―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2021年04月01日

聞き書 愛知の食事 東三河(豊橋)の食より

■茶の子―麦飯、味噌汁、うずらの煮豆、わらび漬
味噌汁は昼の分もあわせてつくる。汁の実には花干し(切干し大根の一種)、油揚げ、えんどう、わかめなどを使う。ふきのとうを一度ゆでてから実に使うこともあり、またみつばが出るとこれを摘んで入れることもある。
うずらの煮豆は、手があいたときに多めにつくっておいて、ときどき食べる。
わらびとりは子どもたちも楽しみにしているので、日曜日にみんなで出かける。わらびはたけのこと煮たり、わらび飯を炊いたりするが、たくさんとれるので塩漬にしておく。

写真:春の茶の子
上:うずらの煮豆、わらび漬/下:麦飯、花干しと油揚げの味噌汁

 

出典:星永俊 他. 日本の食生活全集 23巻『聞き書 愛知の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.238-240

関連書籍詳細

日本の食生活全集23『聞き書 愛知の食事』

星永俊 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890031
発行日:1989/08
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

海、山、川、田畑の幸豊かな愛知、味噌のルーツ豆味噌を生かす味噌料理の数々。尾張藩時代からの伝統ある食べものと、江戸、上方の味覚がおりなす多彩な食。
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