とっぴーの干もので畑のなかの楽しい昼飯―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2021年05月06日

聞き書 鹿児島の食事 種子島の食より

昼飯―麦飯、とっぴーの干もの、たくあん
春の畑での昼飯は、忙しいなかでも楽しい。
種子島の魚といえば、とっぴーと呼ばれるとびうおである。五月から七月が最盛期で、漁家の人が売りに来たいきのいいとっぴーを、背開きにして塩干しにする。これを、畑に持って行ってあぶって食べる。
昼飯には、ときにはたけのこ、つわ、じゃがいもの茶ぶけを持って行くこともある。

写真:春の昼の弁当
麦飯、とっぴーの干もの、たくあん

 

出典:岡正 他. 日本の食生活全集 46巻『聞き書 鹿児島の食事』. 農山漁村文化協会, 1989, p.244-245

関連書籍詳細

日本の食生活全集46『聞き書 鹿児島の食事』

岡正 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540890055
発行日:1989/12
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

鹿児島は南方食文化の北端。いも・鶏・糸瓜・豚の調理に南方の食習慣が息づく。海上の味=ヤポネシア構想の主舞台の陽光あふれる南国の味。
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