聞き書 大阪の食事 南河内山村の食より
■半夏生
七月二日は融通念仏宗の本来の姿である天徳如来さんの巡行の日で、八寸膳にいっぱいの番茶(ほうじ茶)をお布施として差しあげる。
各家庭では、小麦もち、麦わらだこ、出合いもんのじゃがいもと真竹と二度豆の煮つけを食べる。この時期のたこを麦わらだこといい、ゆでてしょうが醤油か二杯酢で食べる。この日から八朔(旧暦八月一日)までは、夏のひのつじ(昼寝)をしてもよいとされている。
写真:半夏生のごちそう
小麦もち、麦わらだこ(膳外も)、じゃがいもと真竹と二度豆の炊き菜
出典:上島幸子 他. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.228-229