汗だくでごろしをゆでる夏祭り―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2022年07月22日

聞き書 宮崎の食事 延岡の食より

夏祭り
南方村の夏祭りは七月十五日。お客も多いので、ごろしも二〇〇個ばかりゆでる。羽釜にお湯をたっぷりわかし、皮を破らないように、だごすくい(竹で編んだ目の粗いしゃくし)でていねいにすくいあげる。火と湯気でからだ中汗だくになる。だごをつくるとなると、粉踏み(小麦粉や米粉づくり)からせんならん(しなければならない)し、三日がかりの仕事である。
そのほか、なんきんとさや豆(さやいんげん)、じゃがいもの煮しめ、あじの煮つけ、きゅうりといわしのなます、ばらずし(五目ずし)の会席膳を、お客ひとりひとりにつけ、お酒もつける。

写真:夏祭りのごちそう
膳内:〔上〕煮しめ(なんきん、さや豆、じゃがいも、あげみ、こんぶ)、あじの煮つけ。〔下〕ばらずし、きゅうりといわしのなます/膳外:ごろし、酒

 

出典:田中熊雄 他. 日本の食生活全集 45巻『聞き書 宮崎の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.67-69

関連書籍詳細

日本の食生活全集45『聞き書 宮崎の食事』

田中熊雄 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540901010
発行日:1991/3
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

伝説に彩られた山深き里、古来「日向の国」と呼ばれた太陽の国・宮崎。焼き畑の村に、陽光そそぐ平野に、霧島のぞむシラスの台地に、黒磯洗う浜に、なつかしい食と暮らしをたずねた南国の食の記録。
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