お彼岸は三色のおはぎで墓まいり―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2021年09月17日

聞き書 大阪の食事 大阪月給とりの食より

お彼岸
主人が大の甘党とあって、五百蔵家では必ず春と秋の彼岸にはおはぎをつくる。もち米とうるち米半々のごはんを大ざっぱにつぶしてにぎり、こしあん、粒あん、きな粉でくるむ。おはぎを携えてお墓まいりをしたあとは、阪急百貨店の大食堂に寄る。おなかがいっぱいになったら、帰りは円タク(タクシー)。ただし、市電の停留所(石田橋)からなので、東田中町まであっという間に着いてしまうのが子どもたちには残念だ。

写真:春と秋のお彼岸には必ずつくる三色おはぎ
〔上から〕粒あん、こしあん、きな粉

 

出典:上島幸子 他. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.123-123

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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