年取りは白いごはんに塩引き鮭―晴れ食・行事食

連載日本の食生活全集

2021年12月10日

聞き書 群馬の食事 吾妻の食より

年取りの晩
十二月三十一日は、大根、にんじん、ごんぼ、じゃがいも、こんぶ、しいたけ、豆腐など七色のものを入れて、味噌味でおつゆをつくる。この汁は「おせい」といい、酒のさかなにもなる。これに白いごはんと塩引き鮭の粕煮とお酒で、家族そろって、座敷で箱膳を使って年取りをする。座敷には神棚をつくり、年神さん(神主さんからいただいてきたお札)やしめ縄、松などを飾る。

写真:大みそか・年取りのごちそう
おせい(7種のものを入れた味噌味の汁)、塩引き鮭の粕煮、たくあん、お酒

 

出典:志田俊子 他編. 日本の食生活全集 10巻『聞き書 群馬の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.74-77

関連書籍詳細

日本の食生活全集10『聞き書 群馬の食事』

志田俊子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900051
発行日:1990/6
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

かかあ天下に空っ風の上州は「粉もの王国」。「おきりこみ」の味は絶品で、夕食には"つるつる"の音が家中に広がる。みそまんじゅうやおやきも詳しく紹介。
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