熱いかゆで暖をとって出漁―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年02月01日

聞き書 大阪の食事 和泉海岸の食より

朝飯―いもがゆ、ごよりと豆、こうこ
打瀬網漁は春、夏、秋は夕方からの出漁であるが、冬は朝、船出する。冬の朝の船出はつらい。まだ夜の明けぬうちに朝飯を食べて家を出る。
朝飯は、いもがゆ、ごよりと豆(ごよりと大豆を炊いたもの)、こうこ。ごよりは、小さすぎて売りものにならないじゃこ(小えび)や小魚を干したもの。冬のごよりは乾きが悪く、固いが、何もないときのなによりのごちそうである。
昨夜のごはんに熱い番茶を入れて炊いた入れがゆと、ごよりと豆で食べるときもある。また、「いも茶」といって、冷やごはんに蒸したさつまいもをのせ、番茶をかけて食べることもある。白いさつまいもがおいしい。
朝、いもがゆや入れがゆにするのは、漁に行く前に暖をとるためである。

写真:冬の朝食
上:ごよりと豆(大豆)、こうこ/下:いもがゆ

 

出典:上島幸子 他編. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.289-290

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

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