忙しいほど大きくなるとっちゃなげ―日常の食生活

連載日本の食生活全集

2022年04月19日

聞き書 神奈川の食事 相模原台地の食より

夕飯―とっちゃなげ、たくあんの油炒め
畑からの帰りがおそくなったときは、とっちゃなげにすると、うどんよりよほど手早くできる。大なべに大根やねぎや里芋などあり合わせの野菜を入れてたっぷりのお汁で煮こみ、小麦粉をこねてちぎりとっちゃ、煮えたったなべの中に投げこみ、味噌仕立てにする。忙しいときほどちぎり方がぞんざいになり、大きくなる。五合くらいの粉でもしこたまできて野菜がたっぷりなので腹がくちくなり、家族の評判もよい。とっちゃなげは、すいとんとも煮だんごともいう。
たくあんは五月も末になると酸っぱくなり味もおちるので、いちょう切りやせん切りにして水につけて塩出しし、油で炒めると、またおいしく食べられる。

写真:春の夕飯
たくあんの油炒め、とっちゃなげ

 

出典:遠藤登 他編. 日本の食生活全集 14巻『聞き書 神奈川の食事』. 農山漁村文化協会, 1992, p.145-146

関連書籍詳細

日本の食生活全集14『聞き書 神奈川の食事』

遠藤登 他編
定価3,038円 (税込)
ISBN:9784540920028
発行日:1992/7
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5 384頁

和洋中が勢揃いの横浜のハイカラ料理、古都鎌倉の伝統食から、相模野の恵み、山・川・海の幸を集めた県内各地の素朴な郷土料理まで、地元のお年寄りからの聞き書きをもとに再現。写真つきで記録。
田舎の本屋で購入

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