かしわのすき

連載日本の食生活全集

2022年10月28日

聞き書 大阪の食事 北河内(淀川流域)の食より


鶏肉のすき焼きである。
こぼったかしわは、内臓まできれいに盛りつけて、ねぶか、水菜、豆腐、麩などを砂糖、醤油と一緒に炊きながら食べる。
すきのお膳はまん中が四角に切り抜いてあり、その中へあか(銅)でつくったどうこう(銅壺)を入れる。どうこうは、かんてきと酒の燗ができる湯わかしが一つになっていて、すきを炊きながら酒を温められる。

 

出典:上島幸子 他編. 日本の食生活全集 27巻『聞き書 大阪の食事』. 農山漁村文化協会, 1991, p.212-212

 

関連書籍詳細

日本の食生活全集27『聞き書 大阪の食事』

上島幸子 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540900099
発行日:1991/2
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5判上製 392頁

商人の町・大阪は、日本中の一流の物産が集まる「天下の台所」。船場、天満の商家、月給取り、近在の農家・漁家の食卓に、「食い倒れ」の真相を探る。写真を添えて料理を再現した食の歳時記。
田舎の本屋で購入

このカテゴリーの記事 - 日本の食生活全集
おすすめの記事