おかわりの手がのびるひっかりずし――日常の食生活

連載日本の食生活全集

2023年12月15日

聞き書 香川食事 阿讃山麓の食より

弁当――麦飯、梅干し、たけのこの梅酢漬
山稼ぎに出かける人は、大きな柳ごうり(弁当入れ)の身とふたに二食分の麦飯をしっかり詰めていく。おかずはその日の難のがれに梅干し一粒。日がわりでたけのこの梅酢漬、味噌、こんこ、野菜もんの炊いたのも入れる。目刺しや煮干しが二、三尾入ると、ごっつおである。力仕事をするので、男衆はから塩を好む。おはしは山の木をけずってこと足らすが、「つつじは歯がつつく」といって避け、なべとうし(がまずみ)がよく使われる。使い終われば、その場で折ってすててくる。

写真:山稼ぎに持っていく弁当

 

出典:井上タツ 他編. 日本の食生活全集 37巻『聞き書 香川の食事』. 農山漁村文化協会, 1990, p.111-112

関連書籍詳細

日本の食生活全集37『聞き書 香川の食事』

井上タツ 他編
定価3,850円 (税込)
ISBN:9784540900068
発行日:1990/8
出版:農山漁村文化協会(農文協)
判型/頁数:A5上製 384頁

じゃこだしで食べるさぬきうどん、さわらでつくる魚ばっつおのごちそう、行事に欠かせない鮒のてっぱい。讃岐三白の伝統をひく食べものと溜池からの恵みを聞き書きする。
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